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「環島」ぐるっと台湾一周の旅/一青妙【著】の感想

 

緊急事態宣言も解除され、少しずつ日常を取り戻しつつあるようでありますが、海外旅行はまだまだハードルが高いです。

コロナ前の数年間は年に1、2回ほどのペースで台湾に旅行に行っていたので、台湾に行きたくてしかたがありません。

台湾旅行の気分を味わいたくて、『「環島」ぐるっと台湾一周の旅』を読んだので、内容や感想を紹介したいと思います。

実は以前1回読んでいるのですが、2回目でも読みながら「私も環島したい!」という気持ちがまた湧き上がってきて、ワクワクしました。

 

 

著者の一青妙さんについて

一青妙さんは、父親が台湾人で母親が日本人で、11歳まで台湾で過ごしています。

そのため中国語も堪能です。

歌手の一青窈さんのお姉さんでもあります。

最近は日本と台湾をつなぐ架け橋になるような活動に力を入れておられます。

台湾のガイドブック的な本も数冊出版されていて、私は台湾旅行の際に参考にさせてもらいました。

特に台南と台東についての本にものすごく刺激を受けて、実際にそれらの地を旅してきました。

 

 

「環島」って何?

「環島(ホアンタオ)」は、ズバリ台湾を一周することです。

2007年に上映された『練習曲』という台湾映画が、自転車による「環島」ブームのきっかけになりました。

聴覚障害者の主人公の青年の6泊7日の自転車台湾一周旅行の様子を描いた作品です。

ドキュメンタリータッチの淡々とした内容の作品ですが、台湾ではヒット作品となり、台湾人の心を揺さぶりました。

 

台湾人にとっての「環島」

自転車に乗って実際に台湾を見て、聞いて、肌で感じて、台湾を知ることが台湾人にとってとても意味があることのようです。

それは台湾の歴史が深く関係しています。

日本統治時代は日本人として教育され、戦後は中国国民党政府下で、中国人として教育されてきました。

本書を読んで驚いたのが、1997年に中学校で台湾の歴史、地理、社会の3冊からなる「認識台湾(レンシータイワン)」という教科書が採用され、ようやく台湾人が台湾について学ぶことができるようになったということです。

「認識台湾」=台湾を知る

台湾人にとって「環島」は、台湾人としてのアイデンティティーを見つめ直すきっかけでもあるのです。

ただ自転車で台湾を一周するというのではなく、実はそこにはもっと深い意味がありました。

 

「環島」ぐるっと台湾一周の旅(1)

一青妙さんが2016年11月に自転車で台湾を一周した8泊9日の環島体験が生き生きとしたタッチで描かれています。

写真も多めなので、イメージしやすかったです。

そのときの行程です。

出典:『「環島」ぐるっと台湾一周の旅』

私は電車かバスでしか移動したことがないので、自転車でも8泊9日で台湾を一周できてしまう(一部ルートは電車利用)というのに少し驚きました。

もっと日程がかかりそうなイメージをもっていました。

一青妙さんの「環島」参加のきっかけは、台湾の自転車メーカー「ジャイアント」からの招待でした。

自転車のロングライドの経験がそれほどないため、参加するかどうか心の葛藤から始まり、日本国内での準備のようす、そして実際に「環島」を経験し、達成した後の心境の変化まで綴られていて、読んでいてすがすがしい気持ちになりました。

こんな経験ができてうらやましいという気持ちにもなりました。

一青妙さんが参加したチームは総勢39名、ほとんどが台湾人でジャイアント関連のメンバーでした。

そのメンバーたちについても書かれており、ロングライドがほとんど未経験という人や、年配の方もけっこう参加しているのだということを知りました。

それなら私でも環島できそうだな、なんて思ったりしながら、体験記の部分はあっという間に読んでしまいました。

環島に必要なモノやお役立ちグッズの紹介もあり、経験者からのアドバイスなので、実際に環島しようと思っている人には役に立つ情報も満載です。

 

「環島」ぐるっと台湾一周の旅(2)

自転車の環島体験記のほかに、鉄道、バス、徒歩での環島の方法についても紹介されています。

徒歩で環島する人もいるんですね!?

1日10時間歩いたとしたも、20日はかかるそうです。

それから、台湾各地の観光・グルメ情報も掲載されており、ますます台湾に行きたい気持ちにさせられます。

少しですが、日本国内の「環島」情報もあります。

 

台湾の自転車メーカー ジャイアント創業者 劉金標氏の「環島」

本書でも紹介されていますが、ジャイアント創業者の劉金標氏は、映画『練習曲』を見て感動して73歳のときに15日間かけて自転車で環島しました。

73歳でもスゴイのですが、なんと7年後の80歳のときに12日間で環島を達成しました。

そのときの動画があり、「環島」のようすがとてもよくわかるので紹介します。

一青妙さんが参加したチームのリーダーだった当時ジャイアントCEOの羅祥安(トニー・ローさん)も出ています。

おばさまたちが楽しそうに自転車で環島している様子も映っていて、私にも環島できそうだなと勇気をもらいました。

 

有些事现在不做,一辈子都不会做了
今やらなければ、一生できないことがある

最後に、映画『練習曲』の主人公のセリフを紹介します。

有些事现在不做,一辈子都不会做了~今やらなければ、一生できないことがある~

多くの台湾の人たちに影響を与えた名ゼリフだそうです。

ジャイアント創業者の劉金標氏も、紹介した動画の中でこのセリフで73歳で自転車で環島することを決めたと言っています。

このセリフに感銘を受けてどれくらいの人たちが、環島したのでしょうか。

今回は以上です。

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